「初心者必見!HEIF完全ガイド:基本からトラブルシューティングまで」

「HEIF」という言葉を最近よく耳にするようになりましたね。しかし、「HEIF」のことをじかに目にすることは少ないかもしれません。

「HEIF」は、比較的新しいタイミングで広がり始めたファイルフォーマットだからです。この記事では、「HEIF」にフォーカスを当て、その特性について詳しくご説明していきます。

「HEIF」のファイル形式について、その基本から学びたいと考えている方にとって、この内容はきっと役立つはずです。最新のファイル保存形式「HEIF」について、この機会にしっかりと把握しておきましょう。

結局のところ、「HEIF」の特長をきちんと理解し、上手に活用できれば、非常に優れた保存方法の一つと言えるでしょう。

HEIFについての基本情報

HEIFはいったい何なのかをご説明します。HEIFは、その名の通りHigh Efficiency Image File Formatの略称であります。HEIFという発音は「ヒーフ」と読まれることが一般的です。是非この場でその読み方を記憶してください。なお、「HIEF」とは書かず、「HEIF」と正しく書かれることが大切です。

このファイル形式は2013年に開発され、iPhone7にiOS11が搭載された2017年9月から一般的に使用され始めました。ファイルの拡張子は、「.heif」または「.heic」となります。細かい違いはありますが、概ねHEIFとHEICは同じファイル形式として理解して差し支えありません。

もっとも、Appleが先駆けて採用したとはいえ、このファイル形式がApple専用ではなく、実際には国際標準化機構(ISO)が規格として定めていることもご理解ください。また、最新のデジタルカメラにはJPEGやRAWの選択肢として「HEIF」というオプションが見られるようになっており、Apple製品以外でも広く使われるようになっています。

HEIFの長所と短所

HEIFにはいくつかの長所と短所が存在します。まず長所としては、大きな2点が挙げられます。

  • JPEGに比べて圧縮率が高いこと
  • 画質や多様なデータを保持する能力

一方で短所として指摘されるものがあります。

  • 現段階でHEIFをサポートしているデバイスやアプリケーションが少ないため、開けないことがある

それでは、それぞれの長所について詳しく説明していきましょう。

HEIFの強み:JPEGと比較して圧縮効率が優れる

現代では、スマートフォンやデジタル一眼レフカメラなどが高解像度化し続け、結果として画像や動画ファイルのサイズも増大の一途を辿っています。このような状況のなか、JPEGフォーマットよりも圧縮性能に優れたHEIFが台頭してきました。圧縮率はJPEGの約2倍とも言われ、このフォーマットを利用すれば、従来JPEGで保存していたファイルサイズならば、同じ容量で2倍の画像を保存することが可能になります。この事実は単純ながら、データ容量の節約だけでなく、データ転送の効率も向上させるため、非常に大きな利点と言えるでしょう。

高い圧縮効率を持ちながら画質と情報量を維持

多くの人が抱く疑問として、「より圧縮されているのだから、JPEGのように画質が劣化するかメタデータが何か失われているのでは?」というものがあります。しかし、これは誤解です。HEIFは圧縮率を高める技術が進化しているため、画質を損なうことなく、かつメタデータをきちんと保持しています。要するに、JPEGと比べてデータ量は半減しつつも、画質はそのまま、すなわち高画質を保っているわけです。

HEIF対応端末・アプリの少なさがデメリット

さて、HEIFのマイナス点について触れていきましょう。HEIFは2017年に導入されたばかりのフォーマットであり、そのためまだ完全には普及していません。つまり、HEIFファイルを正常に取り扱えない端末やアプリケーションが少なくありません。具体的には、これらのデバイスやソフトウェアでは、HEIFファイルを開くことができないのです。開けない、というのは、たとえ美しく撮れた写真や動画だったとしても、それを見たり編集したりすることが不可能ということに他なりません。

最近ではHEIFファイルに対応した端末やアプリケーションも増加傾向にありますが、対応していない有名なプロダクトも存在します。Windowsでは、Windows10以降のバージョンを使用している場合、マイクロソフトが配布している「HEIF画像拡張機能」をインストールすることで、HEIFファイルを開くことが可能になります。

Macユーザーの場合は、「High Sierra」以上のOSでHEIFファイルを表示させることができますし、iPhoneやiPadではiOS 11以上を搭載したデバイスなら扱えます。しかしこれらはあくまでWindowsとAppleの製品に関する話であり、ご利用のデバイスやソフトがHEIFに対応しているかは確かめが必要です。

対応していない場合、HEIFファイルを開くためには一旦JPEGなどの別のフォーマットに変換する作業が必要となります。変換を行えば、使用中の機器やアプリケーションでも閲覧行えるようになるでしょう。変換用のフリーソフトウェアも存在しますが、HEIFからJPEGへ変換可能なオンラインツールもあります

iPhoneのiOS17に搭載!【HEIF MAX】の概要

この記事の締めくくりとして、ご紹介したいのが、2023年9月に公開されたiOS17で導入された「HEIF MAX」です。前述のHEIFファイル形式の最新進化版であり、HEIFに比べて圧縮性能や対応デバイスの範囲における相違点があります。HEIFを調べているときにHEIF MAXに遭遇することもあるかもしれませんが、この二つは別のフォーマットであることを認識しておくことが重要です。詳細な情報については、追って提供する予定ですので、ご期待ください。

※情報更新の際には、改めてご案内致します。

まとめ:新時代のファイル形式「HEIF」の全貌

この機会に、最新の画像ファイルフォーマット「HEIF」について、その性質や得られる恩恵、それに対する課題解決方法について考察していきます。かつてはJPEGやRAWが写真データの標準でしたが、「HEIF」がそれらの地位を脅かす存在として出現しました。主要な利点としては、iOSデバイスにおける劣化のない編集が可能な点など、’HEIF’の優れた点は枚挙にいとまがありません。

しかし、一方で欠点も見逃せません。Windows 7以前では使用が難しかったり、Macも「High Sierra」以前のバージョンでは対応していないことなどが挙げられます。これらの問題は、本記事で指摘したように有効な解決策が存在しますから、それらを把握すれば、’HEIF’というフォーマットは極めて有益な保存手段といえるでしょう。

「HEIF」によるファイルはJPEGと同等の画質でありながら圧縮率は2倍を誇ります。対応デバイスやアプリケーションが限られていますが、JPEGへの変換が可能です。’HEIF’の特徴や長所・短所をしっかりと理解しましょう。